- 閉じる
MENU
長期留学
長期
交換留学(フランス・ブルゴーニュ大学)
ヨーロッパ
- Information
-
氏 名 |
梶 史也 |
学 部 |
法文学部 |
学 年 |
4 |
留学国名 |
フランス |
留学期間 |
133日間 |
実施年 |
2019年1月~2019年6月 |
留学費用 |
万円 |
- Comment
- 1、 はじめに
本報告書では2019年1月20日から2019年6月1日まで行ったフランス・ブルゴーニュ大学での留学で学んだこととその経験を今度どのように活かしていくか報告させていただきます。
2、 留学を決意した理由
なぜフランスを留学先に選んだのか。その理由は大きく分けて二つあります。一つはフランス語力の向上です。自分は2018年2月から3月にかけて一か月間ブルゴーニュ大学の語学学校での語学研修に参加しました。しかしこの一か月間、自分のフランス語が全く通じないという苦い経験をしました。それがきっかけでもう一度同じ大学で、今度は長期の留学を決意しました。二つ目は一つの角度からでしか物事をとらえられない自分の凝り固まった頭をほぐしたいと考えたからです。そこで自分は当時様々な社会問題が浮き彫りになっているまさしく混乱の国フランスを選びました。「人は混沌の中から本質を得る」という映画監督のセドリック・クラピッシュ氏の言葉が後押しになりました。以上の理由から自分はフランスのブルゴーニュ大学での理由を決意しました。
3、 留学先で学んだこと①
ブルゴーニュ大学では大学院1年生の中で授業を受けました。日本の4回生にあたるのがフランスの大学院1回生だったからです。そこでは現代アート、近代哲学、シネマ論、企業法について学びました。また、担当教員の助言でエラスムスと呼ばれるヨーロッパの留学プログラムに参加している生徒に交じってフランス文学の授業も受講しました。もちろんすべてフランス語です。語学の問題は2か月ほどで慣れましたが、最後まで難しかったのが議論についていくことでした。自分の専門である哲学や文学以外はほとんど初めての学習であったため、自分の意見をもつことさえかないませんでした。一方他の生徒は学部生のころからそれらを学習しており、さらには幼少期より芸術や歴史について自分の意見を持つなど前のめりに教育をうけていることから、彼らの議論は日本とくらべ数倍白熱しています。その結果議論についていけないという場面が何度かありました。その分、授業後の予習復習の時間が国内にいる頃の倍でした。しかしその分日本では興味すらもたなかった芸術への関心が湧き、さらに受験のための歴史学習ではなく、一人の「歴史を生きる」人としての学習へと変わりました。これが大きな学びの一つです。
4、 留学先で学んだこと②
初めての長期留学を経て、自分は一人の「ただの」日本人としての生き方を学びました。長期の留学に行く以前に自分は数か国ほど短期のプログラムに参加していました。そこでは現地の学生がたくさんの催し物を用意してくださり、朝から晩までお世話してくれる大変ありがたいプログラムでした。その時は自分たちが「ゲスト」として迎えられそこから「友達」へと変わっていく流れでしたが、今回の研修は「ゲスト」ではなく「ただの日本人」からスタート。そこから出会いをつくり人間関係を構築していくには、自分というキャラクターに興味をもってもらわなければなりません。よってパーティーなどでは自分の持てるすべてを表現し、友達を作っていきました。言語の関係もありますが、自分を包み隠すことなく接してきた友達は半年という短い期間に限らず一生の友達であると確信しています。一人の日本人、一人の外国人としての生活は海外ならではの体験だと思います。
5、 留学先で楽しかったこと
留学中大変だったことはたくさんありましたが、それと同じくらい楽しかったこともあります。その中から2つほどここに書きます。1つは美術館巡りです。ヨーロッパ、とくにフランスはかなり芸術を重宝しています。「芸術の国」と言われるのもうなずけます。そんなフランスにはたくさんの美術館があります。自分が住んでいたディジョンでは4館の美術館があります。どの美術館にも迫力のある作品があるため、一日中館内を回ることが出来ます。また、ヨーロッパの学生証を持っていると大抵の美術館は無料で入場できるか半額ほど割引を受けられます。留学生の学生証も例外ではないため、ほぼ週に一回美術館に通っていました。この経験のおかげで芸術に興味がでたのだと思います。
2つ目は旅行です。フランスはヨーロッパの国の一つであるためシェンゲン協定のおかげで気軽に隣国に旅行できます。ドイツ、ベルギー、スイス、イタリア、そして国内ではパリやマルセイユなどの主要都市から小さな村まで旅行をしました。旅行するたびに現地の人とお酒を飲みながらその地域の歴史をきく。この流れが留学中一番好きでした。また、旅行はいつもクラスメートと行っていたので宿はAirbnbで共同生活。多国籍で何日か共に過ごすのはまさしく混沌でしたが、毎晩毎晩旅行の感想、歴史、夢など語り合うのは自分が望んでいた時間でした。
6、 まとめ ―この留学を通して―
この留学を通して日本にいては経験できないフランスならではの様々なことを経験しました。留学の目標であったフランス語力の向上。これは達成できたと思っています。フランス語の試験である「DELF B2」の取得がこの達成を裏付けることが出来ます。また、このフランス留学を通して将来やりたいことを見つけることが出来ました。今回は交換留学として渡仏しましたが、次回は大学院生として再び渡仏し自分の研究を続けていきたいと思います。
7、 最後に ‐フランス留学を考えている方へ‐
フランスで留学をしたいと考えている方はおそらく、フランス語を学習している方だと思います。この長期留学は語学力向上だけでなく、同じ言語を共に学ぶライバルを見つけることが出来る本当にいい機会です。何事も一人で学ぶには必ず限界が来ます。特にフランス語を国内で学ぶ学生は少数だと思います。しかし、フランスに来てみるとたくさんのフランス語学習者に出会えます。この出会いと彼等との生活は語学学習のモチベーションになると断言できます。もし迷っているならば、絶対に行った方が良いです。
Photo
-
- ブルゴーニュ大学にて
Movie
PDF